2026年6月29日(月)の産経新聞のコラム「ここ見て!!神戸須磨シーワールド」に掲載されました。

神戸須磨シーワールドのアクアライブ2階にあるクラゲライフでは、ユウレイクラゲを展示しています 。本種は本州の太平洋沿岸から瀬戸内海、九州沿岸に生息し、瀬戸内海では夏から秋によく見られます 。白色から乳白色をしており、傘の直径は最大50cm。触手が多数あり、その長さは10mを超えることもある大型のクラゲです 。
現在展示しているのは当館で繁殖した個体です 。このクラゲは受精卵から「プラヌラ」というアメーバのような段階を経て、イソギンチャクに似た形で岩などに固着する「ポリプ」に成長します 。ポリプは長期間保存でき、条件を満たせば稚クラゲを大量に発生させることができるので、クラゲの展示にはとても重要です。ポリプは温度変化の刺激を受けると、先端がくびれて雪の結晶に似た形の「エフィラ」になります 。エフィラは岩などに引っ付いている根元を残して浮遊生活に入り、クラゲへと成長していきます 。
当館では令和5年からユウレイクラゲの展示を目指して採集と飼育を繰り返し、6年にポリプまで育てましたが、稚クラゲを発生させて展示できる大きさに育てるのに苦心しました 。水流が弱すぎると水槽の壁面や角で傘の形が崩れてしまいます 。また、エサが足りないときれいな形に育たなかったり、別の個体を食べてしまったりします 。水流の追加、エサの種類や量を増やす、といった試行錯誤の末、5mmほどだったユウレイクラゲも15cmにまで成長しました 。 チャレンジはまだ続きますが、立派に成長した姿をぜひ見に来てください 。
魚類展示課 鈴木 夢奈




