2025 年2 月28 日(金)より、「オビクラゲ」をアクアライブ2 階の「クラゲライフ」にて展示いたします。
「オビクラゲ」は、太平洋側では冬に見られる有櫛動物の仲間で、英名では「Venus girdle(ヴィーナスの飾り帯)」と呼ばれるように、細長い帯状の特徴的な形をしたクラゲです。
本種は帯状の特徴的な形を維持することが難しく長期間の飼育が困難なため、水族館での展示例は多くありません。
今年の1月16 日に淡路島でのクラゲ採集を目的とした調査をしていたところ、状態の良いオビクラゲの採集に成功いたしました。搬入後は水流や餌料などの調整を重ね、安定した飼育が可能となり展示する運びとなりました。
オビクラゲは櫛板を使って泳ぐだけでなく、蛇のように波打ちながら素早く泳ぐこともあります。ユニークで美しいオビクラゲをぜひこの機会にご覧ください。
■「オビクラゲ」の展示概要
展示開始日:2025年2月28日(金)
展示場所 :アクアライブ2階 「クラゲライフ」
※生きものの状況によって内容の変更や中止となる場合がございます。予めご了承ください
■「オビクラゲ」について 分類:オビクラゲ目 オビクラゲ科 オビクラゲ属
学名:Cestum veneris
英名:Venus girdle
形態:本種は帯状の長く平たい形をした有櫛動物の仲間です。
有櫛動物とは、一般的なクラゲで知られるミズクラゲなど
刺胞動物とは大きく分類が離れており、刺胞(毒針)は
持たず、その代わりに膠胞(こうほう)と呼ばれる粘着細胞を使い餌を捕まえます。また、櫛板と呼ばれる板状に集まった繊毛を持っているのが特徴です。
オビクラゲは体の片側の縁には櫛板が並び、光が反射すると虹色に光って見えます。
反対側の縁の中央部には口があり、その両側には粘着細胞を持つ触手が並びます。
体は全体的に透明ですが、両端部が黄色味がかる個体もいます。
大きさは通常80cmより小さいですが、大きくなると1.5mほどに達することもあります。
生態:粘着細胞をもつ触手を使いカイアシ類などの小型のプランクトンを捕食します。
通常は口側の方向に櫛板を使って泳ぎますが、逃げる際には蛇のように波打ちながら横方向に素早く泳ぐこともあります。
■クラゲ展示エリア 「クラゲライフ」 について
アクアライブ2階の「クラゲライフ」は、7種類のクラゲが観察できるクラゲ専用の展示エリアです。ゆったりとした時間が流れ、クラゲの浮遊感と神秘性を感じる癒しの空間です。